20年ほど前、ある日本人の映画プロデューサーが、予算が10億あったら、
ひとつの映画に10億使うのではなく、1作品1億の予算で10作品作ると言っていました。
それまでの日本映画は、多額の予算をかけて映画を作り、
当たるか当たらないかの博打的な映画づくりを行っていたそうです。
現在は日本映画はヒット作も豊富ですが、
20数年前まで、多額の予算を使いコケた大作も多かったと記憶しています。
その映画プロデューサーが入っていた言葉が、
「量が質を生む」
です。
多くの作品を作ることで質の高い作品が生まれる可能性が増えるからとのことでした。
実際多くの映画を作ることで、ノウハウができ、ヒット作がでるようになったそうです。
「時間をかけて、いいものを作りたい」
実際、自分がWeb業界に入った時に、
「時間をかけて、いいものを作りたい」
とよく思っていました。
しかし、経験が乏しいので時間があってもいいものはできませんでした。
以前勤めていた会社で、小規模なサイトから大規模なサイトまで、
数十サイトをデザインし、数千ページをコーディングしました。
多く作ることで
・クライアントが求めるもの
・自分が得意なこと、不得意なもの
・自分のスキルだと、どのくらいの時間が必要か
など、得るものが多くありました。
クオリティの低いものもたくさんありましたが、
多く作る経験をしたことで、
以前作ったものよりクオリティは確実にあがりました。
デザイン的にダメ出しをされても、
クライアントの意向に沿ってなかっただけで、
最低限のクオリティ的には達していたと判断できるので、
自分に自信が持てるようになりました。
もし少ししか、制作したことがなかったなら、
「あのクライアントは、センスがない」
など、人のせいにしていたと思います。
経験上、「量が質を生む」を生むは、本当だと思いますし、
自分の信念でもあります。