2015年10月03日の東洋経済ONLINEにガンダムのメカデザイナー大河原邦夫氏のインタビューが掲載されています。
「ガンダムをデザインした男」は何が違うのか メカデザイナー・大河原邦夫氏の仕事術
大河原邦夫氏といえば、ガンダムのデザインを始め、ダグラムやヤッターマンなど、少年を夢中にさせたメカデザイナーです。
小学生の頃、ガンダムが大好きでを落書き帳に何度も描きました。
将来は、絵を描く職業につきたいと思ったのが、現在のWEBデザイナーへの第一歩でした。
今回の大河原邦夫氏のインタビューは、Webデザイナーとしての仕事術に活かせる部分もあると思いました。
特に共感できたのは、大河原氏の好みよりも、クライアント(演出家)の要望とスケジュールを優先させていることです。
──描いたデザインにダメ出しされることはありますか。
ありますよ、そりゃ。でも演出家の意にそぐわない部分があれば、あれこれ考えず、すぐに直す。アニメーションは共同作業。私のデザインをアニメーターが待っている。私のところで止まってしまうと、その後の作業が混乱する。デザインの良しあしよりもスケジュールを守るほうが重要。そもそも、デザインの良しあしは受け手側が決めること。私が「ださい」と思ったデザインを「すばらしい」という人もいる。ましてアニメを見る子供は、受け止め方が大人とはまったく違う。その意味では、私ではなく、演出家がその作品で発信することを私がどれだけ手助けできるかということがいちばん大切だ。
ディレクターやクライアントから、修正・変更を頼まれて、
いろいろ理由を言って、なかなか修正・変更をしないデザイナーをたくさん見てきました。
(修正・変更をしないのは、本音のところでは面倒というのが大半と感じています。)
現在のものがいいのか、修正・変更をしないと、判断できないこともあります。
また、デザイナー本人にはいいと思っても、受け手側に違和感がある場合があります。
理由をつけてやならいよりも、すぐに直して、さらにいいものを見せれば、スムーズに進みます。もし、よくなかったとしても、「やっぱり前の方がよかったね」となり、やはり前に進みます。
デザイナーで進捗が止まるということは、コーダーやプログラマーなど後の工程のスケジュールを圧迫します。
さっさと修正・変更を行い、判断する方が結果的に早いことはよくあります。
共同作業である限り、スケジュールを厳守し、その中で一番いいものを出すのがプロの条件のひとつ。
スケジュールを伸ばしても、徹底してこだわりぬくのも、デザイナーとして、ひとつのスタイルであり理想の環境ですが、
融通がきいて、フットワークの軽いデザイナーも重宝されるのも事実です。
「スピードとクオリティを保ちつつ、コストを考えた上で、クライアントの満足するデザインをする」が長年の自分の目標でです。
それにしても、大河原邦夫氏は、40年以上デザイナー続けているとは、すごいし、羨ましいです。