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宮崎駿のラピュタの企画意図から、クリエーターが学べることが多い

   

宮崎駿監督と言えば、「風の谷のナウシカ」や「となりのトトロ」など、
説明不要の国民的人気の監督です。

その宮崎監督の「出発点―1979~1996」という本には、
普段目にすることない、企画書・演出覚書・エッセイなどが、
580ページのボリュームで収録されています。

この本に、「天空の城ラピュタ」の企画原案があり、
企画の段階では、タイトルは「天空の城ラピュタ」ではなく、
「少年パズー-飛行石の謎」
「空中城の虜」
「空とぶ宝島」
「飛行帝国」
などが候補にあがっています。

どれも少年心をくすぐるタイトルです。

どういう映画を作りたいかを説明するための企画意図には、
「どんな映画か」「ターゲットはだれか」「なぜ作る必要があるのか」が、
800文字程度で簡潔に語られ、作りたくなるワクワク感があり、
提案書の見本のような文章です。

ターゲット層となぜマンガ映画を作るのかの部分は、
提案書やプレゼンの参考にできる内容です。

現今の多くのアニメーションが、ドラえもんをのぞき、劇画を基盤とするならば、パズーはマンガ映画の復活を目指している。小学校の四年(脳細胞の数が大人と同じになる年齢)を対象にすえることで、幼児の観客層を掘りおこし、対象年齢を広くする。アニメ・ファン数十万人は必ず観てくれるので、彼らの嗜好を気にする必要はない。そして、多くの潜在観客は、心を幼くして解放してくれる映画を望んでいる。多数の作品が企画されながら、対象年齢がしだいに上がっていく傾向は、アニメーションの将来につながらない。マイナーな趣味の中にアニメーションを分類し、多様化の中で行方不明にしてはいけない。アニメーションはまずもって子供のものであり、真に子供のためのものは、大人の鑑賞に充分たえるものなのである。
 パズーは本来の源にアニメーションをとりもどす企画である。

出発点―1979~1996」 P395 「天空の城ラピュタ」企画原案 企画意図より抜粋

対象年齢の理由に「脳細胞の数が大人と同じになる年齢」や、
子ども向けでなくていいのではという不安感に、
「真に子供のためのものは、大人の鑑賞に充分たえるものなのである。」と断定するところに、
この作品を作ることへの強い意志が感じられます。

私は、公開当時に「天空の城ラピュタ」を、
小学校高学年でみましたので、
リアルタイムの対象だったとういことです。

実際に、30年近く経った大人になった今でも、
鑑賞にたえられる作品であるということは、
宮崎監督の意図が成功したと言えます。

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